ギャラリー恵風

京都左京区・ギャラリー恵風の展覧会情報

武田浪・田中千世子 二人展

 「布の作家」田中千世子と「土の作家」武田浪から、二人展に注目してほしいと頼まれたのは、あるシンポジウムの時だ。そこで私は、現代の美術工芸も「玩物喪志」に気を付けたい、と話したのだった。
 陶芸がクレイ・ワークと言われたり、染織がテキスタイル・アートと言われたりしながら、素材は土であろうと布であろうと伝統的な分類を超えて、現代造形としての表現を目指す気運が起こってから数十年。その勢いが、いまは世界のどこを見ても、やりきれない不況の中で失速している。田中さんも武田さんも、そんな現状に黙っていられない心境から、それぞれの「志」を確かめ合うことになったと思われる。
 過去の実績では静かに問いかけるようだった田中さん、熱っぽく叫ぶようだった武田さん、二人の異なる個性が同じ空間の中で、どのような現状批判を、あらためて集約できるだろうか。
                                            美術評論家 吉村 良夫

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武田浪 TAKEDA Rou

私の内部表現は、時の境界を取り払い過ぎゆく、
一刻から次ぎの一刻への移動の瞬時を思考する、
誕生・存在・死・過去・現在・未来と結びつき
「ない」ものから「ある」ものとなって存在する。

1942年大阪生まれ。1963年近畿大学理工科学部金属工学科中退。
1964年東 憲に陶芸を学ぶ。1969年渡米。セラミックデザイナーとして永住権獲得。ロサンゼルスにて作陶。1975年在米の八島太郎画伯に師事。1977年帰国。滋賀県近江舞子に築窯。以後京都を中心に各地で個展、グループ展を開催。加古川市の職員会館、常住寺、斎場の陶壁作成。沖縄の本部記念病院の陶板等を制作。



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田中千世子 TANAKA Chiyoko

 私はこれまでに、泥染の布シリーズ、刷られ擦られた布シリーズ、擦られた織物シリーズ、浸みゆく黒シリーズ、袈裟シリーズなどの仕事をしていますが、今回はその中の“泥染の布シリーズ”(1983~2008)を見ていただきます。
 私にとっての「土」とは、物質性の時間化―悠久の時を経て風化した結果としての土であり、「泥染」とは、この土が布に浸みゆく過程そのものと把えて、泥染された布を、時間性の空間化―可視化されたものと考えています。私はこの様に,時間性の空間化を、また同時に、空間性の時間化をもくろんで、私の感性の表現の場としています。

1941年東京生まれ。1965年京都市立美術大学工芸科染織専攻科修了。
1988年第6回国際テキスタイルトリエンナーレ展(ウッジ中央染織博物館.ポーランド)銅賞、1993~1994年Focus on Fiber Art(シカゴ美術館.アメリカ)1998~2001年Structure and Surface(ニューヨーク近代美術館.アメリカ.他)2001年Textural Space(ブライトン美術館他.イギリス)2008年Benno feeling his way(セントラル美術館.オランダ)A snow entitled Celebrating Kyoto(ボストン美術館.アメリカ)。


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  1. 2009/10/05(月) 10:47:38|
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